R82車のアクシデント奮闘記(2)
2010年 02月 19日
さて、猛獣になるのを押さえて私は冷静にサロワにいいました。
「一体、誰がペーパーを出してくれるの?」
サロワ:「検察官よ。」
「どうして検察官が出してくれないの?」
サロワ:「そんなの知らないわ。」
「じゃあ、彼に聞いてよ。」
サロワ:「電話をすればいいのかしら。」
「そうよ、電話をして聞いてみて。」
頭が痛くなるような思い。サロワはここでチューリッヒ保険マラケッシュ支店での唯一の保険クレーム処理がかり。年齢は40歳ぐらい。どうみてもベテラン社員に見えるのだが、彼女は本当のここで何の仕事をしているのかしら!
サロワはダイヤルをまわし、受話器を私に渡した。
「サロワ、彼は英語ができるの?』
「できないわ。でもあなたが話をして。」
私は言われるままに受話器をとり、検察官に英語で話をした。
「ワタシハレンタカーカイシャノモノデス。ズット、ペーパーヲマッテイルノデスガ、イマニナッテモ、マダデキテイナイトイワレマシタ。イッタイ、ドウナッテイルノカ、セツメイ、シテホシイワ。]
もちろん相手は私の英語なんてわかっていないの。だったら彼に英語を話そうが、日本語を話そうが、お前の母ちゃんでべそと罵ろうが、違いはなかったのだが、私は理性を維持しつつ、ゆっくりと判り易い単語を使って検察官に説明した。
話し終えると「サロワ、彼は私が何をいっているか、全くわかっていないわ。」とサロワに受話器を渡した。
サロワは受話器をにぎって検察官トランバーティにアラビア語で話をしだした。
私には何を言っているのかわからない。
「私のお客様に説明をしてあげて、どうして書類ができていないの?私のメンツに泥をぬらないで。ちゃんと責任もって仕事をしてくれないとこまるじゃない。」と言ってるようにな思えない。
にっこり白い歯を見せて、
「クレイジーな中国女がまた怒鳴り込んで来たのよ。本当に迷惑だわ。そうなのよ。で、奥様は元気?あらそう。子供は?私の子供もとっても悪戯で手が離せないわ。あらそう?また連絡するわね。いつもお疲れさま。」
と言っているようにしか聞こえなかった。
でも、サロワは説明してくれた。「トランバーティの手元のまだ二つの値段が届いていないのよ。だから書類はできないって言っているわ。」
「サロワ、どうしてそれをもっと早く説明してくれなかったの? 先週から毎日のようにあなたに電話をしているわ。そして何時もあなたは明日にできる、明日に出来る、月曜に出来る、火曜日の朝に出来る、火曜日の午後にできるって約束してくれたじゃないの?なぜもっと早く、その事をいってくれなかったの?」
「トランバーティは昨日、価格表が足りないって事が判明したのよ。私のせいじゃないわ。」
猛獣の私が一瞬耳から飛び出しそうになったけど、人差し指で耳の穴を押さえたわ。
「で、トランバーティは誰からその価格表を待っているの?」
「ヒュンダイよ。」
「じゃあ、ヒュンダイに電話をして。私がその価格表を取りにいくから。」
サロワはヒュンダイに電話をした。また真っ白な歯を見せて、愛想の良い声で話している。
頷いている所を見ると、少なくともポジティブな応答らしい。
私はサロワに聞こえる様小さな声で「その電話に出ている彼の名前をちゃんと聞いてね。」
「聞いてね。」
「聞いてね。」と3回も言っているのに、サロワは電話を切った。
「大丈夫よ。あなたは今すぐにヒュンダイに行って価格表をもらってきなさい。価格表はすぐに用意ができるそうよ。そうよ、いますぐにあなたが行くとその場で価格表がもらえるのよ。」
「でも、誰にその価格表のことを訪ねていけばいいの?どうして彼の名前を聞いてくれなかったの?」
「大丈夫よ。ヒュンダイの誰に話して直ぐに価格表をくれるわ。」
もちろん、そんなのは信じていない。でも時間は既に4時を回っている。急がなければ。
チューリッヒ保険会社をでて、私はタクシーを探した。
ここは都心から離れた辺鄙な場所で、タクシーは見つからなかった。仕方なく、進行方向に歩きながら、10歩歩いては振り向きタクシーを探した。
もう、かれこれ20分は歩いている。私はヒュンダイの場所が以外にもそんなに遠くではない事を教えるビルの特徴を遠くに見つけて、走る事にした。
私は人生はよく、走る。
走る事は健康にはよい。
とにかく、走って身体の中にいる猛獣の気をはらした。
ヒュンダイに到着。
受付や、ショールームのディーラの男の目を無視して、
部品コーナにまっしぐら。
若い男が2人。どちらもイケメンのつらをしている。
「トランバーティから頼まれた価格表があるでしょう?それを取りにきたのよ。」
イケメン2人の1人が「それは明日になるよ。」
猛獣よ、さあ出ておいで。今あなたが活躍するときよ。
(続く)
「一体、誰がペーパーを出してくれるの?」
サロワ:「検察官よ。」
「どうして検察官が出してくれないの?」
サロワ:「そんなの知らないわ。」
「じゃあ、彼に聞いてよ。」
サロワ:「電話をすればいいのかしら。」
「そうよ、電話をして聞いてみて。」
頭が痛くなるような思い。サロワはここでチューリッヒ保険マラケッシュ支店での唯一の保険クレーム処理がかり。年齢は40歳ぐらい。どうみてもベテラン社員に見えるのだが、彼女は本当のここで何の仕事をしているのかしら!
サロワはダイヤルをまわし、受話器を私に渡した。
「サロワ、彼は英語ができるの?』
「できないわ。でもあなたが話をして。」
私は言われるままに受話器をとり、検察官に英語で話をした。
「ワタシハレンタカーカイシャノモノデス。ズット、ペーパーヲマッテイルノデスガ、イマニナッテモ、マダデキテイナイトイワレマシタ。イッタイ、ドウナッテイルノカ、セツメイ、シテホシイワ。]
もちろん相手は私の英語なんてわかっていないの。だったら彼に英語を話そうが、日本語を話そうが、お前の母ちゃんでべそと罵ろうが、違いはなかったのだが、私は理性を維持しつつ、ゆっくりと判り易い単語を使って検察官に説明した。
話し終えると「サロワ、彼は私が何をいっているか、全くわかっていないわ。」とサロワに受話器を渡した。
サロワは受話器をにぎって検察官トランバーティにアラビア語で話をしだした。
私には何を言っているのかわからない。
「私のお客様に説明をしてあげて、どうして書類ができていないの?私のメンツに泥をぬらないで。ちゃんと責任もって仕事をしてくれないとこまるじゃない。」と言ってるようにな思えない。
にっこり白い歯を見せて、
「クレイジーな中国女がまた怒鳴り込んで来たのよ。本当に迷惑だわ。そうなのよ。で、奥様は元気?あらそう。子供は?私の子供もとっても悪戯で手が離せないわ。あらそう?また連絡するわね。いつもお疲れさま。」
と言っているようにしか聞こえなかった。
でも、サロワは説明してくれた。「トランバーティの手元のまだ二つの値段が届いていないのよ。だから書類はできないって言っているわ。」
「サロワ、どうしてそれをもっと早く説明してくれなかったの? 先週から毎日のようにあなたに電話をしているわ。そして何時もあなたは明日にできる、明日に出来る、月曜に出来る、火曜日の朝に出来る、火曜日の午後にできるって約束してくれたじゃないの?なぜもっと早く、その事をいってくれなかったの?」
「トランバーティは昨日、価格表が足りないって事が判明したのよ。私のせいじゃないわ。」
猛獣の私が一瞬耳から飛び出しそうになったけど、人差し指で耳の穴を押さえたわ。
「で、トランバーティは誰からその価格表を待っているの?」
「ヒュンダイよ。」
「じゃあ、ヒュンダイに電話をして。私がその価格表を取りにいくから。」
サロワはヒュンダイに電話をした。また真っ白な歯を見せて、愛想の良い声で話している。
頷いている所を見ると、少なくともポジティブな応答らしい。
私はサロワに聞こえる様小さな声で「その電話に出ている彼の名前をちゃんと聞いてね。」
「聞いてね。」
「聞いてね。」と3回も言っているのに、サロワは電話を切った。
「大丈夫よ。あなたは今すぐにヒュンダイに行って価格表をもらってきなさい。価格表はすぐに用意ができるそうよ。そうよ、いますぐにあなたが行くとその場で価格表がもらえるのよ。」
「でも、誰にその価格表のことを訪ねていけばいいの?どうして彼の名前を聞いてくれなかったの?」
「大丈夫よ。ヒュンダイの誰に話して直ぐに価格表をくれるわ。」
もちろん、そんなのは信じていない。でも時間は既に4時を回っている。急がなければ。
チューリッヒ保険会社をでて、私はタクシーを探した。
ここは都心から離れた辺鄙な場所で、タクシーは見つからなかった。仕方なく、進行方向に歩きながら、10歩歩いては振り向きタクシーを探した。
もう、かれこれ20分は歩いている。私はヒュンダイの場所が以外にもそんなに遠くではない事を教えるビルの特徴を遠くに見つけて、走る事にした。
私は人生はよく、走る。
走る事は健康にはよい。
とにかく、走って身体の中にいる猛獣の気をはらした。
ヒュンダイに到着。
受付や、ショールームのディーラの男の目を無視して、
部品コーナにまっしぐら。
若い男が2人。どちらもイケメンのつらをしている。
「トランバーティから頼まれた価格表があるでしょう?それを取りにきたのよ。」
イケメン2人の1人が「それは明日になるよ。」
猛獣よ、さあ出ておいで。今あなたが活躍するときよ。
(続く)
by keibunkin
| 2010-02-19 18:37
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